自分の言葉で... 独学でマスターすることの難しさ

ハウトゥーもののページを公開していてこのようなことを書くのも変な話ですが、フライキャスティングを言葉で伝えることはかなり難しいことです。 人間が何か動作を起こす場合、危険を回避するための反射的な動作を除いては全て脳からの命令によるものです。 一見無意識にしているような日常の動作でさえ脳からの命令に従い体を動かしています。

長年フライフィッシングを続けているエキスパートならキャスティングの動作から釣った魚を取り込むまで流れるような動作でこなせると思います。 しかし、始めたばかりの頃はキャスティングに関する動作一つ一つに対して「ああして、こうして・・・」とまるで片言の英語のようにいちいち体に命令を出さなければいけません。 そこで問題になるのが命令の元になる言葉です。 この言葉、特に教科書などを頼りに独学で学んでいる人に大きな間違いを生じさせてしまいます。

例えばキャスティングの教科書などで良く使われている表現のひとつに「目の前の壁にハンマーで釘を打ちつけるように云々」というのがある恐らくこれを最初に書いた偉大な先人はフライフィッシングの好きな大工さんだったのかもしれません。 日曜大工の好きな人ならともかく日常的に壁に釘を打ち付けている人はそんなに多くはないでしょう。 同様に「ムチを振るように」といわれても馬車が主な交通手段として利用されていたような時代ならともかく、現代の日本でこのように言われてピンとくるのはSMの女王様もしくは猛獣使いくらいじゃないですか?

ともかく独学で上達するためにはこれらの表現を全て自分の言葉に置き換えなければ間違った動作を体に覚えこませ、後々の矯正が大変になることでしょう。何事も上手くいかないのには理由があります。 それをひとつずつ取り除くことが大切なのですが、自分ひとりではこの理由に気づくのに随分時間がかかります。 場合によっては一生気付かずに終わることもあるかもしれません。 たとえ他人が見れば一瞬で気付くことでも・・・。

幸いなことに今ではフライ人口も増え各地でスクールなどエキスパートのキャスティングテクニックを目にし、直接教えてもらえる機会も増えました。 例え一度でも実際に自分のキャスティングを見てもらい、悪いところを指摘してもらえばその後の進歩には目覚しいものがあると思います。

あなたはまだ独学で学びますか?


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